シンハラ王朝の古都「ポロンナルワ」

アヌラーダプラ、ポロンナルワ、キャンディを結ぶスリランカ文化三角地帯の一角をなす大遺跡群が古都ポロンナルワです。

1017年から1255年までシンハラ王朝の首都だった場所で、12世紀後半のパラークラマ・バーフ1世の時代が最盛期で、巨大な灌漑用貯水池や城壁を築き、寺院や仏塔を次々に建立し、仏教都市として繁栄を極めました

その後、13世紀になると王国は衰退し、シンハラ人はこの都市を廃都。19世紀に遺跡の発掘が始まり、再発見されるまでジャングルに埋もれていました。

そんなポロンナルワは、残されている遺跡数はスリランカで最も多く、保存状態も良いとされています。その中でも有名なのが「ガル・ヴィハーラ」の4体の石像です。どの像もなだらかな線の姿態やその穏やかな表情が美しく、仏教美術の傑作とされています。

その他の多くの遺跡群によりポロンナルワはスリランカ随一の考古学上の史跡として知られており、1982年にユネスコの世界文化遺産に登録されています。