セイロン紅茶

スリランカの紅茶がとびっきりおいしいのは、大自然の恵みです。
標高1,600mの高地、スリランカ中央山脈の
霧に包まれた山岳地帯の茶畑(ヌワラエリヤ)

スリランカは世界有数の紅茶の国。島の中央部の丘陵地帯では、世界三大銘茶に数えられるウバをはじめ、ヌワラエリヤ、ディンブラなど、素晴らしい紅茶が育てられます。

スリランカの紅茶がおいしいのは、ここが茶葉にとって理想的な気候風土だから。日中の気候は高く、夜は冷え込む気候が深い霧を発生させ、独特の香りを生み出します。また、スリランカでは1年を通じて茶葉が育ち、毎日茶摘みが行われ、毎日新鮮なお茶が作られます。

自然の恵みを、恵まれたその地の味わいのままに楽しめる。これが、スリランカ紅茶の醍醐味です。

自然の恵みを生かす。とびっきりおいしい紅茶の選別。

良質の紅茶は、標高が高く、昼夜の温度差が激しい自然環境の中で栽培されますから、どんなに管理の行き届いた農園であっても、天候の変化などにより常に同じ品質の茶葉が生産されるわけではありません。

そこで、最もおいしい紅茶を選別するために、スリランカでは、まず紅茶をオークションにかけます。それから、紅茶のスペシャリストといわれるティーテイスターが紅茶の出来具合で紅茶のグレードを付けていきます。その後、同じ産地の上質な新茶どうしを何種類もブレンドし、味、香り、渋みなど、産地の特徴を十分に生かした品質の安定した紅茶ができるのです。ブレンドの技術は大変難しいもので、熟練したティーテースターになるには、約10年かかるといわれますから、紅茶の品質を安定させることはティーテイスターの腕にかかってきます。

最近日本国内では、直接現地の茶園から直輸入しているので、新鮮でおいしいと販売している所が多くなりました。確かに新鮮な紅茶はおいしいのですが、きちんとしたティーブレンダーのもとに生産されるものであれば尚一層安定した品質の紅茶を楽しめます。

毎年コロンボで行われる熟練したティーテイスターとの
テイスティングに参加
紅茶の等級と区分(Tea Grading)
歴史的背景

1930年代、紅茶後進国の北アメリカ市場で、「オレンジ・ペコは高級品である」という誤解が広まったため、アメリカの商務省は、1945年になってから、紅茶製品の形状・サイズを表示するようになりました。そこで、大まかに大型の茶葉を「OPリーフ」、小型の茶葉を「OPカット」に分けて、今日でも表示の義務づけが行なわれています。しかし、このサイズも、国により、産地により、時期により、製茶工場によりバラツキがあり、必ずしも一律ではありません。

等級

紅茶の等級は一般的に、茶葉の大きさと形を表すもので、品質や、味・香りを示すものではありません。しかし、F(フラワリー)の付いたものはチップ(芯)を多く含み、と香りが秀でた最高級の茶葉に仕上ています。

セイロン茶葉の等級説明
FOP(Flowery Orange Pekoe)
フラワリー・オレンジ・ペコー
”F”はフラワリーで花のような香りの意味が付けられています。OPの最高級茶葉です。
OP(Orange Pekoe)
オレンジ・ペコー
大型の葉(約7~15mm)で、特徴の香り・味を生かします。
FBOP(Flowery Broken Orange Pekoe)
フラワリー・ブロークン・オレンジ・ペコー
”F”はフラワリーで花のような香りの意味が付けられています。BOPの最高級茶葉です。
BOP(Broken Orange Pekoe)
ブロークン・オレンジ・ペコー
OPをカットしたもの、茶葉の大きさ(約2~4mm)で、香味も強く、水色も濃いのが特徴。セイロン紅茶のほとんどがこのタイプ。
BOPF(Broken Orange Pekoe Fannings)
ブロークン・オレンジ・ペコー・ファニングス
最も細かい葉(約0.4~0.6mm)で、水色は濃く、味も強いので、ティーバッグによく使われます。

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