天空の古代宮殿「シギリヤロック」

東西南北に広がる密林の中にあるスリランカを代表する世界遺産「シギリヤロック」。

1875年イギリスの探検家に発見されるまで、約1300年間ひっそりと密林に埋もれていた天空の古代宮殿跡で、1982年には世界遺産され人気の観光地となっています。

その歴史は、5世紀後半、古代スリランカのシンハラ王朝のカッサバ王が実の父を殺し王位を奪った後悔の念を癒すために、また弟からの復讐に備えるために、高さ約195mの巨岩の上に築いたとされる理想郷と伝えられます。しかし、11年後、王都シギリヤは弟の手によりその歴史の幕を閉じました。

まさにスリランカのシンボルともいえる場所で、頂上からは絶景を拝むことができます。

色鮮やかな美女「シギリヤレディ」

「シギリヤロック」の中腹には、今なお鮮やかに残る「シギリヤレディ」と呼ばれる美女の壁画があります。

カッサパ王が実父殺しの後悔から逃れる鎮魂のために描かせたといわれている「シギリヤレディ」は、当時は500人ほど描かれたとされています。

現在は風化により18人の美女が残るのみとなっており、2015年12月30日からは保護のため、撮影は全面的に禁止されています。

王宮の守護者「ライオンテラス」

「シギリヤロック」にある螺旋階段を登り進むと、王宮の入り口である広場「ライオンテラス」にたどり着きます。

スリランカ人にとって権力を象徴するライオンの前足が残るこの広場には、手の間から階段がさらに続いていることから、かってはライオンの頭部もあり、その口から王宮へ入ったと考えられています。